（NY時間14:47）（日本時間03:47）
テンパスＡＩ<TEM>　53.72（-12.15　-18.44%）

　ヘルスケア向けのＡＩアプリを手掛けるテンパスＡＩ<TEM>が大幅安。空売りで知られるスプルーポイントがレポートを公表した。同社の経営陣および取締役は、破壊的テクノロジー企業を推進してきた経歴を共有しており、その多くが財務の修正や株主損失に繋がっていると警告した。

　また、ＡＩ技術についても懸念を表明しており、売上高はごく僅かで、製品デモでは整合性のない入力情報が確認されるなど、その実力を懐疑的に見ているという。

　さらに、売上高やＥＢＩＴＤＡの質に疑問を呈しており、関連当事者取引、投資先が顧客化している事例、債務関連の会計処理によって、営業利益が実体以上に見えている可能性があると指摘している。

　最近の買収や顧客契約の変更は、中核事業が圧力を受けている兆候ではないかとの見ている。これらから、同社株は同業他社に比べて非合理的なプレミアムで取引されており、株価には５０－６０％の下落リスクがあると見ているという。

　それに対して同社は、「仮定に満ちた不正確な内容で、われわれの堅実な財務実績と著しい成長を無視した報告書に対しては、コメントする意向はない」と述べた。

【企業概要】
　ヘルスケアにおける人工知能(AI)の実用化を通じてインテリジェント診断を作成・提供する。AIを導入した独自のプラットフォームで、すべての臨床検査結果を患者固有の特性に結び付け、パーソナライズされたデータ主導で、医師や研究者が各患者に対して最適な治療法の選択・決定を下せるよう支援する。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース